細胞内小器官の名前と働きをまとめてみました。今回はヒトの細胞である、真核細胞の細胞内小器官について整理していきます。
核
核には、クロマチンと核小体が存在しています。それぞれの働きについて、確認していきましょう。
クロマチン
クロマチンとは、DNAとヒストンの複合体です。
DNAに種々の反応が起き、DNAの複製や転写が行われています。
核小体
核小体では、rRNAが合成され、それを基にリボソームの組み立てが行われています。
リボソームはrRNAとタンパク質で構成されており、それらは以下の流れで作られます。
- rRNAを核小体で合成
- 必要なタンパク質をリボソームで合成、タンパク質を核内へ移行
- 核小体でrRNAとタンパク質を組み合わせ、リボソームが完成
リボソームの作成は、一般的なタンパク質合成の流れと違うので注意しておきましょう。
(一般的なタンパク質合成の流れは、最後の「まとめ」で図示しています。)
DNAの複製、転写が行われる。
核小体では、rRNAの合成、リボソームの組み立てが行われる。
小胞体
小胞体には、粗面小胞体と滑面小胞体の2種類があります。それぞれの働きは違うので、区別して覚えましょう。
粗面小胞体
粗面小胞体とは、リボソームが付着している小胞体です。
リボソームに依存して、タンパク質を合成、分泌しています。一般的に小胞体というと、粗面小胞体を指すことが多いです。
粗面=ザラザラというところから、
リボソームがくっついていると分かるね!
滑面小胞体
滑面小胞体とは、リボソームが付着していない小胞体です。
脂質成分の合成、カルシウムイオンの貯蔵などが行われています。
粗面小胞体はタンパク質を分泌するが、
滑面小胞体はタンパク質分泌には関わらないという違いはよく問われるよ!
粗面小胞体にはリボソームが付着、タンパク質の合成、分泌が行われる。
滑面小胞体では、脂質成分の合成、カルシウムイオンの貯蔵が行われる。
ゴルジ体
ゴルジ体では、小胞体で作られたタンパク質に糖鎖付加などの修飾をし、目的のタンパク質を完成させます。
また、完成したタンパク質を小胞に包み分泌することで、それぞれのタンパク質が必要な場所まで届けられています。不必要なタンパク質の場合は、リソソームへと輸送されます。
修飾したタンパク質を小胞に包み分泌することで、目的地へと輸送する。
不必要なタンパク質は、リソソームへと輸送する。
ここまでの知識で、DNAからタンパク質が合成されるまでの流れを整理しておこう!
リボソーム
リボソームは、mRNA上の情報を読み取り(翻訳)、タンパク質を合成します。
大きなサブユニットと小さなサブユニットが組合わさった構造をしています。小胞体に付着しているものもあれば、細胞質内を遊離しているものもあります。
リソソーム
リソソームとは、酸性加水分解酵素を多く含んだ小胞で、細胞内の不要物を処理してくれます。酸性加水分解酵素とは、酸性条件下で働く酵素の総称です。
リソソーム内は酵素が働くように酸性になっています。不要となった物質をリソソームが取り込み、酵素で分解しているのです。
ノーベル賞で話題になったオートファジーもリソソームが関連しているよ!
※オートファジー:細胞内で不要になった細胞基質分子やミトコンドリアなどをその細胞自身がリソソームを用いて分解すること
リソソーム内は酸性に維持されている。
ミトコンドリア
ミトコンドリアの主な働きは、ATPの産生です。
ATPとはエネルギーの元となる物質だよ!
ミトコンドリアには、電子伝達系、酸化的リン酸化、クエン酸回路、β酸化などに必要な酵素が存在しています。
その他、電子伝達系やβ酸化など様々な反応の舞台にもなる。
ペルオキシソーム
ペルオキシソームは、脂肪酸の分解(β酸化)や解毒を行っています。
その際、細胞にとって有毒な過酸化水素を産生しますが、保持しているカタラーゼやペルオキシダーゼといった分解酵素によって過酸化水素を処理しています。
ペル(per)は「過」、オキシ(oxi)「酸素分子」を表すことから、
ペルオキシソームには過酸化水素が関わると覚えよう!
保持しているカタラーゼやペルオキシダーゼによって、過酸化水素を分解する。
まとめ
細胞内小器官は働きがそれぞれ特徴的です。各項目ごとの最後にポイントをまとめているので、活用してみてください。
特に、タンパク質が作られる過程と細胞内小器官の働きは結びつけて理解しておきましょう。