こんにちは、フィナン帝です。
今回はインフルエンザとその治療薬について見ていきましょう。
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症です。
代表的な症状として、急な発熱、全身のだるさ、関節痛が挙げられます。
インフルエンザウイルスの構造
インフルエンザウイルスの構造を語る上で重要なポイントとなるのが、ヘマグルニチンとノイラミニダーゼです。
インフルエンザウイルスは、ヒト細胞への吸着、侵入、増殖、放出を繰り返すことで数を増やします。
ヘマグルニチンは、細胞表面にあるシアル酸(糖鎖)と結合する糖タンパク質です。
この仕組みによって、インフルエンザウイルスの細胞への吸着が行われます。
インフルエンザウイルスにとって、吸着する際は便利なヘマグルニチンですが、増殖後いざ細胞から放たれようとした際、シアル酸との結合は邪魔になります。
ここで、ノイラミニダーゼが登場します。
ノイラミニダーゼは、シアル酸を切断する酵素です。
この働きによって、インフルエンザウイルスは細胞から放出されやすくなります。
インフルエンザウイルスには
細胞にくっつくためにヘマグルニチン、
細胞から出ていくためにノイラミニダーゼが必要なんだね!
ノイラミニダーゼはシアル酸を切断する酵素。
ノイラミニダーゼ阻害薬の機序
抗インフルエンザ薬の代表的な例として、ノイラミニダーゼ阻害薬があげられます。
ノイラミニダーゼを阻害すると、細胞内で増殖したインフルエンザウイルスが細胞外へと放出されるのを防ぐことができます。
ちなみに、インフルエンザに対する新薬「ゾフルーザ」は細胞内での増殖自体を阻害する点が注目されているよ!
まとめ
インフルエンザウイルスは、ヘマグルニチンとノイラミニダーゼを持つ。
ヘマグルニチンは、細胞表面のシアル酸と結合する。
ノイラミニダーゼはシアル酸を切断する。
ノイラミニダーゼ阻害薬は、増殖したインフルエンザウイルスが細胞から放出されるのを防ぐ。
コメント